今回は、平成20年4月1日以後に適用される新しい会計基準の概要をとりまとめました。
平成19年8月8日に、企業会計基準委員会は国際会計との共通化(コンバージェンス)を加速することを表明しています。今後も新しい会計基準の設定および既存の会計基準の改定が継続的に行われると思いますので、キャッチアップをお忘れなく!
1.棚卸資産の評価に関する会計基準(企業会計基準第9号)
棚卸資産の評価について、従来、原価法と低価法の選択適用が認められていたが、通常の販売目的で保有する棚卸資産については、低価法に統一される。
2.リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)
従来、所有権移転外ファイナンス・リース取引については、一定の注記を条件に、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理が認められていたが、当該処理方法が廃止される。また、不動産リースに係る取扱いが明示された。
3.連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い(実務対応報告第18号)
連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等については、親会社と子会社が採用する会計処理の原則および手続は、原則として統一する。
4.関連当事者の開示に関する会計基準(企業会計基準第11号)
従来より、関連当事者の範囲の拡大および関連当事者との取引等に関する注記の拡大が規定された。
5.企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(改正企業会計基準適用指針第10号)
子会社が親会社株式を交付した場合(いわゆる三角合併などの場合)の会計処理(共通支配下の取引に該当する場合)、親会社が子会社を株式交換完全子会社とする場合の会計処理(中間子会社がある場合)などについて、規定された。
6.四半期財務諸表に関する会計基準(企業会計基準第12号)
金融商品取引法における四半期報告制度として四半期財務諸表の作成が行われる。四半期財務諸表に係る会計処理の原則および手続は、原則として年度の財務諸表と同じ会計処理を採用する。ただし、簡便的な会計処理および四半期特有の会計処理が規定されている。
7.四半期報告制度(金商法24の4の7)
四半期報告書の様式および開示内容が規定された(開示府令17の6①、4号の3様式(内国会社)・9号の3様式(外国会社))。
8.内部統制報告制度(金商法24の4の4)
「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令」が規定された。
平成19年10月1日付けで、金融庁総務企画局から「内部統制報告制度に関するQ&A」も公表されている。
9.確認書制度(金商法24の4の2、24の4の8、24の5の2)
有価証券報告書の記載内容の適正性に関する事項その他の確認書の記載事項・様式が規定された(開示府令17の5、4号の2様式(内国会社)、9号の2様式(外国会社))。
1.工事契約に関する会計基準(企業会計基準第15号)
一定の要件を満たすものは工事進行基準を適用し、当該要件を満たさないものは工事完成基準を適用する。
1.セグメント情報等の開示に関する会計基準(案)(企業会計基準公開草案第21号)
セグメント情報を開示する方法として、マネジメント・アプローチを採用する。マネジメント・アプローチとは、セグメント情報の開示に際して、経営上の意思決定を行い、業績を評価するために、経営者が企業を事業の構成単位に分別した方法を基礎とする方法。
2.持分法に関する会計基準(案)(企業会計基準公開草案第22号)
持分法の適用対象となる非連結子会社や持分法適用関連会社の会計方針についても、親子会社間の会計方針原則と同様に、原則として統一する。